こんばんは。Usanです。生徒理解を進めるために、
皆さん様々な方法で子どもたちとコミュニケーションをとられていると思いますが、
私が今こそおすすめしたいのは、『班ノート』です。
その通り、私が初任の時にはその時の学年主任の先生が、
「ぜひやりましょう」と言って、全学級で取り組んでいました。
今は、やっている方は少ないですね。そういう私もここ数年はやっていません。
しかし、この2学期は久々にやってみようと思っています。
その理由を書いていきたいと思います。
コスパに優れた生徒理解ツールだから
LINEやインスタに負けないコミュニケーションツールだから
子どもの学級への所属感を高められるツールだから
それでは班ノートのルールを紹介したうえで、理由を1つずつ詳しく書いていきます。
スポンサーリンク
班ノートのルール
①名前と日付を書き、班の中で1日ずつ回す。
書くノルマはありません。1行でもOKです。その日書いたら次の日に担任に提出します。
帰りの会で書いた人に返却し、その人が次の人に回します。
②何をかいても良いが、人の悪口はかかない。
これがネットリテラシーの指導につながります。直接的な悪口はもちろんのこと、
見る人が自分のことかなと不安に思うような内容や、
相手がなんとも思っていなくても他に見た人が不快な思いをするようなことは×です。
ただし、最初からそこまで縛ると自由度が薄れますから、最初の縛りは悪口×で、
問題のある内容は「どう思う?」と投げかけながら理解を促します。
③班ノートは誰が見てもよいノートとする。
班員はもちろん。他の班の人が見ることも自由です。
保護者や担任以外の先生が見るのも自由です。
そこを意識させることをとても大事だと思います。
それでは班ノートおすすめ理由の説明です。
スポンサーリンク
コスパに優れた生徒理解ツールだから
教師の多忙さは年を追うごとに激しくなってきています。
子どもたちとゆっくり話す時間が一番大切で必要な時間なのですが、
なかなか十分にはとれません。
そこで多くの先生方が取り組んでいるのは、
個人ノートや学習チェック表などでの子どもたちとの交換日記もどきだと思います。
そしてそれぞれの子どものちょっとした一言にコメントをつけながら、
子どもたちが出すちょっとしたサインを見つけ、
気になる場合は個別で話をするといった感じですね。
しかしこれこそ時間がなかなかありません。
空き時間がある中学校の先生ならばぎりぎりいけますが、
小学校の先生は相当忙しい中やっている方が多いと思います。
そこで班ノートです。生活班は多くても6班でしょうから、コメント書きは1日6回で済みます。
生徒理解という目的であれば、ほぼカバーできるかと思います。
当然、1人ひとりとやった方が生徒理解の効果は高いと思いますが、
今の時代の教員は、定時退勤を目指し、費用対効果の高い業務を考えていくことが大切になってくると思います。
そういう意味では班ノートは最適解かなあと思っています。
スポンサーリンク
LINEやインスタに負けないコミュニケーションツールだから
今や当たり前のように子どもたちが使っているLINE、インスタ、TikTokなどのSNSツール。
班ノートは要するにタイムラインと同じですから、班員は書いた人に自由にコメントができます。
班内で企画もできます。自己紹介でつなぐ、絵しりとりでつなぐ、好きなものを張り付けるなど。
過去は小さい頃の写真や遊戯王カードを張り付けた生徒もいましたよ。
まさにやっていることは、SNSとそう変わりません。書く子は1ページびっしり書く子もいますし、
毎回気合の入ったイラストに命をかける子もいます。
負けているところといえば、動画を載せられないことくらいですね。
それを毎日見られるのは担任だけなので、これまた楽しいですし、学級通信の挿絵に子どものイラスト
を載せるととても喜びます。ルール③により、許可も基本必要なしです。
スポンサーリンク
子どもの学級への所属感を高められるツールだから
担任の先生に求められることは、子どもたちの居場所をいかにして作ってあげられるかだと思います。
そんなものは自分で作るものだ!
確かにその通りですが、ご存じの通り今や、不登校児童や生徒及び不登校予備軍の数は相当なものです。
学校の中に居場所を作ることができなかった子どもたちやその保護者さんたちが苦しんでいる姿を見るのは本当に辛いです。
今や学校は行かなければならない場所ではなくなっていますから、学校外で居場所を見つけて頑張っている子どもたちもたくさんいます。
しかし学校の教師、学級の担任としては、学校がその居場所の第一候補となる努力をすべきだと思います。
個人ノートでは担任とのつながりだけですが、班ノートならばもう少し大きなつながりができそうです。
過去、学年の途中で不登校になった生徒が、班ノートだけは書きたいと言って、
班の子たちがその子の家まで行って届け、書いたものを受け取ってきてくれました。
私は何も言わなかったのですが、班の子たちは班ノートで、
「学校おいでよ」
という登校刺激になるようなことは書かず、いつも通り他愛のない内容で交流を続けてくれました。
それだけが理由ではないのでしょうが、その子はしばらくして教室に入ることができるようになりました。
「体育祭みんなで頑張ろーね!」
「昨日の国語の時間サイコーだったよね!」
「暑くてまじ学校なくなってほしい・・・。」
ポジティブなこともネガティブなことも、
子どもたちが共有し、語らい、所属感を高め合うために班ノートは有用だと思います。
スポンサーリンク
まとめ
学級経営の1つの実践として『班ノート』を紹介しました。
ちなみにノートが1冊終わったら、次のノートとのりでくっつけます。
1年終わるとすごい量になる年もありますが、同窓会の時に持っていくためにきちんととってあります。
もういい年になった教え子たちが当時のキラキラした顔で、
班ノートを見て盛り上がってる姿を見ながらお酒を飲むのは最高ですね。
それでは今日はここまでです。よければまた読んでください。