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曲が決まり、リーダー達も決まり、リーダー会議を中心に練習が始まりました。
今回は具体的な合唱指導について書きます。
ちなみに私は小学校での経験もありますが、楽器は一切弾けません。
ただ、合唱については尊敬する音楽の先生に教わった小ネタがありますので、そちらを紹介させていただきます。
合唱指導のしかけ
音程を取れなければ大きな声は出せない
とにかく下手でもいいから大きな声を出そう!
若い時は、これが大間違いだということがわかっていませんでした。
下手でもいいからと思っているのは教師だけで、
自分が下手だと思っている子どもは下手でもいいなんて思いません。
子どもが大きな声を出さない理由は、
「音程を取れていなくて、自信がないから」
がほとんどです。
ですので、特に練習期間の前半は、音取りに時間をかけさせます。
全体練習よりはパート練習が主になるでしょう。
ただし、細かいところまで気にし出したらきりがないので、
サビのハモりのところや、パートのソロのところを集中して練習させます。
その日の重点にしたいパートについては指揮者と伴奏者を行かせて鍛えてもらいます。
そうやって音が取れてくるようになると、自信がついて自然と声は大きくなります。
全体練習になると他のパートにつられてしまい、また自信をなくしてしまうこともありますが、
パートを引っ張ってくれるエースを育てたり、他パートからつられる部分だけ助っ人に入ってもらったりするなど、
担任としてサポートできるところをサポートしてあげます。
ただし、以前の記事にも書いた通り、学年や学級の成熟度によってこのサポートの度合いは変わってきますね。
楽譜の通りに歌う
課題曲があるのか、また審査員が外部の方なのかにもよりますが、
基本的には楽譜の通りに歌わせることを大切にしています。
とは言っても、楽譜をちゃんと読めない、速度記号もわからない子どもも少なくないです。
パートリーダーには楽譜をある程度読める子どもがなるとベターです。
楽譜の通りに歌うという目標があれば、そこに向けての小目標が立てやすくなります。
今日は、音符の長さを意識して歌います。
楽譜を見て、この音から「やや強く」なるんだなとか、
この音は5つ伸ばすんだなという感じで取り組ませます。
特に音楽をよく知らない担任の先生は、合唱指導で不安になりがちで、
つい、
という指導になりがちです。
しかし、「楽譜の通りに歌う」ということは、音楽や合唱をよく知らなくても指導することはできるはずです。
小手先の技にあまり走らず、「楽譜の通りに歌う」ことを徹底させるだけでも素敵な合唱の基礎ができあがってくるはずです。
曲想は後からつけていく
個性を!気持ちを!歌詞の意味を考えて!というのは仕上げの段階でよいかなと思っています。
前述のとおり、音程をとる、楽譜の通りに歌うことを意識して取り組んでいくと、土台が出来上がってきます。
基本もできていないのに、気持ちを込めるも歌詞の意味を考えるもないです。
教科の授業でも往々にしてありますね。
子どもたちの実態として、基本もできていないのに、
どこかの研究会で見た実践をそのままやってしまい、うまくいかないパターンです。
しっかり土台ができてきたならば、
入りの部分
繰り返しの部分
サビの部分
などをどのように歌うのかをリーダー会議で考えさせます。
入りの部分であれば、ブレスをどうそろえるか、最初の音の発音をどうするか。
繰り返しの部分は1回目と2回目の違いをどうするか。それぞれをどんな気持ちで歌うのか。
サビの部分はどう盛り上げるのか。サビの中でもどこをMAXにもっていくのか。
本番前最後の3日間くらいはこの部分を頑張らせて完成度を高めさせていきます。
まとめ
あくまでも賞をとることは目的ではありません。
賞をとるために学級全体で頑張ることが、学級が1つになるための手段の1つだと思っています。
ですので、せっかく頑張っている子どもたちに良い賞をとらせてあげたい。
合唱としてレベルの高いものを作り上げさせたい。
そう考えることは決して勝利至上主義ではないと思います。
合唱のレベルが上がれば、他の学級の合唱を見る目も変わってきます。
ライバルではありますが、素晴らしい合唱を素直に素晴らしいと感じることができるようになります。
素敵な合唱にするためのアイディアとして参考にしていただければ幸いです。
次回は練習を進めていく中で必ず起きるであろうトラブルを、
子ども達の成長に活かしていくためのしかけについて書きます。
それでは今日はここまでです。よければまた読んでください。