【学級経営】告げ口を推奨した学級づくり【公正公平】

こんばんは。Usanです。今日は私の学級経営の実践の1つを紹介します。

クラス全員に対して、担任への告げ口を推奨することによって、公正・公平な学級にすることができます。

 

告げ口って決して良い言葉ではないので、驚いた方もいるかと思います。それでは詳しく説明します。
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なぜ、告げ口を推奨するのか

 

目的は3つあります。

 

  1. 学級内のトラブルもしくはトラブルにつながりそうな事案を担任が全て把握するため
  2. 子ども達から様々な情報を得るため
  3. 子ども達に「この先生はどんなことも平等に扱ってくれる」という安心感をもたせるため

 

それぞれ説明します。

 

学級内のトラブルもしくはトラブルにつながりそうな事案を担任が全て把握するため

 

学級の中で子ども達は同性の友達、異性の友達、先生など、様々な人たちとの様々な関わりの中で失敗や成功をくり返しながら人間関係を学んでいきます。

人間関係のトラブルはむしろ子ども達が相手の気持ちを考えるために必要であり、通っていくべきことです。

しかし、担任はそのトラブル、またはトラブルにつながりそうな状況がしっかり見えていなければ、子どもの失敗を成長につなげてあげるチャンスを逸してしまいます。

そして一番避けたいことは「いじめ」につながるトラブルです。

告げ口を推奨することによって、これを全て把握することができます。

 

子ども達から様々な情報を得るため

 

後述しますが、どんな小さなことでも話を聞き、適切な対応をしていくことで、子どもはどんどん情報を与えてくれます。

 

先生~〇〇くんに死ねって言われました。
Usan
(〇〇くんはコミュニケーションの取り方が上手じゃないのかな。他の子にもそうなのかな。)
先生、〇〇ちゃんが係活動をサボってました。
Usan
(この子はサボってる子に直接声をかけるタイプではないのかな。)
告げ口を推奨すると、子ども達の関係や性向が色々見えてきます。

 

 

子ども達に「この先生はどんなことも平等に扱ってくれる」という安心感をもたせるため

 

平等に扱い、平等に話を聞き、平等にほめて、平等にしかる。

ということをくり返し続けることによって、困ったことがあったとき、

 

先生に言ってみようかな…。

 

となる子が増えてきます。平等に扱ってもらった子どもが

 

先生に言ってみなよ!

 

となり、リピーターやフォロアーが増えていきます。
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実際の運用

 

まず、学級開きの際でも何かのきっかけでもよいので、次のように子ども達に言います。

 

Usan

どんな小さなことでもいいから、困ったことがあったら先生に何でも言ってください。どんなことでも必ず対応します。何か嫌なことをされたけど嫌だと言えなかったり、友達の直してほしいところがあるけど直接は言えなかったりすることがあったら、先生に言ってください。「告げ口しただろ!」言われるようなことには絶対にしません。

 

そうすると、「〇〇さんにたたかれた。」という告げ口がやってきます。

それはもう、対応しきれないくらいたくさんたくさんやってきます。

しかし、ここが頑張りどころです。全て対応しましょう。

 

対応の仕方ですが、必ず最初にすることは、

 

告げ口をした子の告げ口内容を、告げ口をされた子に事実確認をすること。

 

です。これはスピードが大事です。すぐやらないと話が合いません。

叱られたくなくて、告げ口された方は嘘を言ってしまうこともままあります。

しかし、ここで妥協してはいけません。話が合うまでとことんやってください。

この姿勢が、子ども達に担任に対する信頼感を与えます。

 

話が合ったら、「じゃあどうしたらよかった?」とお互いに考えさせます。

Aくんが「Bさんにたたかれた。」の中身をよく聞いてみると、実はその前Aくんがちょっかいを出していたとか、悪い言葉を使ったとかということが多いです。

Aくんは「しつこくちょっかいしたのが良くなかった」

Bさんは「嫌だったら口で言えばよかったのに手を出してしまった」

となります。これをくり返しやっていきます。すごく大変です。

 

しかし、告げ口はだんだん減っていきます。

そもそもトラブル自体も減りますし、自分たちで解決できるようになってくるのです。

理由はおわかりかと思いますが、たくさんの失敗を、担任の支援を受けながら反省し、次に活かせるようになってくるからです。

 

そしてトラブルだけではなく、様々なことで情報が入ってきます。

「〇〇さんが不要物をもってきています。」

「LINEで○○ちゃんが□□くんの悪口を言っていました。」

こういう内容については告げ口がばれないように、告げ口してくれた子を守ってあげる手立てが必須ですね。

 

さらに、次のような場面です。

学級で物が無くなるとか、トイレでいたずらがあったりした時に全員から情報をとるような指導をしますよね。

そういう時はなかなか情報が出てこず、うやむやのまま終わり、同じいたずらがまた起こってしまう悪循環。あるあるですね。

そういう時も告げ口システムが浸透している場合、ちゃんと情報が出てきてくれるようになります。

そういう雰囲気があれば、どうせばれるのならばと、やってしまった子も出てくることが多いです。
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まとめ

 

大岡越前ってご存じですよね。三方一両損の話が有名ですが、この方法は担任が大岡裁きをきちんとできなければ崩壊します。

担任が子ども達を平等に扱う姿を見せ続けるのです。ここは勝負所ですね。

しかし、ここで頑張れば頑張るほど、その後がだんだん楽になってきます。是非参考にしてみてほしいです。

 

告げ口システムは担任の断固たる姿勢を子どもに示し、子ども達に自ら問題を解決する力を身に付けさせるための方法の1つである。

 

それでは今日はここまでです。よければまた読んでください。